我が家では基本的に、子どもに対して口うるさいことは言わないようにしています。でも例外として、お箸の持ち方と鉛筆の持ち方に対してだけは、きちんとした持ち方ができるようになるまでしつけました。
娘は自分で興味を持ったことに自主的に取り組むタイプで、私が先回りして習わせたり関心を仕向けたりしたことはほとんどありません。親がやっていることに興味を持ったら基本的なことだけを教えて、後は本人に任せています。読みたい本も好きなように選ばせています。そういう性格なので、お箸の扱いも親の見よう見まねで使い始めるようになった時には、親指を立てた、なんとも不細工な持ち方になりかけていました。良くも悪くも娘に「任せている」と言えば聞こえは良いですが、普段から娘に甘えているのも事実で、この時ばかりは反省させられました。外に出た時に娘が恥ずかしい思いをしないようにしたい一心でかなり厳しくしつけました。娘本人談では「見たことない顔で叱られた」ということです。幸い、根に持たないカラッとした性格の娘にここでもまた助けられ、きちんと矯正することができました。
同じように鉛筆の持ち方にもやや難がありましたが、お箸の矯正ほど時間はかからなかったです。本人独自の持ち方で書いた時と、正しく持って書いた時とでは手の疲れが違うと、娘自身が納得したのが大きかったと思います。当たり前のことができていない親も子も見かけることが多い時代に、せめて自分の子には当たり前のことをしつけたいと感じています。